進撃の喰種(グール)?魚社会の常識。
おはこんばんにちは。
わたくし、漁船に乗って一ヶ月くらい船の上で生活してた事があってね。
人はそれを遠洋漁業と呼ぶけれど、自分の中では冒険に近いイメージだったかなぁ。
鹿児島県の屋久島を拠点に、早朝から船を出して夕方までずっと網で藻をとっていたんだよ。地元の言葉で「もじゃこ取り」って言ってた。
海の表面にぷかぷかと流れ藻の塊が浮いていて、それをすくい上げると小さな魚がたくさんいるんだよ。藻は小さい魚たちが大海原で身を守るためのシェルターのような存在になっているんだね。
この子たちを養殖するとブリやハマチやカンパチに成長するんだね。プロの人たちはこの小魚の状態で見分けていたよ。すごいね。
ちなみにわたしは出身が鹿児島県で、鹿児島県の友達の船に乗らせてもらったんだよね。
これがもし他県で登録された船で鹿児島県の領海にいたら逮捕なんだって。
当時は大分の船が鹿児島まで来ていたのを見たかな。私にはよくわからなかったけど先輩が言っていたから確かだと思う。
密漁だね。
船に乗ってなかったら、同じ国内でも規制があることはまったく知らなかったよ。
そしてこのもじゃこ取りは期間も決められていて、その期間外で漁をやったら逮捕なんだって。
海上保安庁が常に偵察している状態だったよ。
同級生3人先輩1人の4人で乗船して、中には割烹料亭で働いていた経験のある同級生もいて夜はその友人が美味い料理を作ってくれた。
霧の濃い日は無人島に停泊してみんなで貝を取ってゆがいて食べたりした。すごい冒険だったよ。
毎日船に乗ってなかなか過酷な環境で仕事していると、すぐにお腹がすいてね。
あるとき、この小さな魚たちは何を食べてるのかなってふと疑問に思ったんだ。
聞いてみたらね、
「大きな魚が小さな魚を食べる」
なんとなくわかる内容なんだけど、この大海原の中のこんな小さな藻の中にほとんど同じ種類の魚しかいないのに生きるの大変すぎるなって思って。太平洋だと潮の流れが速すぎてプランクトンに簡単には出会えないだろうし。
そしたらね、
「同じ種類同士で食べる」
らしいんだ。
え…
もしこれが人間だったら進撃の巨人とか東京喰種(トーキョーグール)みたいな感じやん囧rz
よくみたら共食いの追いかけっこみたいな事をしている。
喉に詰まらせて、食べてるやつと食べられてるやつが2匹とも死んでるパターンもあった。
人に換算したら、なんてグロテスクなシーンなんだろうか。
「弱肉強食」
決して個の力が強いわけではない人間が、なぜ食物連鎖の上で成り立っているのか。
それは人間の知性で培った「共存共栄」
サバンナの真ん中に人間1人放り投げられたら死ぬ確率が高い。
でもみんなで助け合うことで繁栄してきた種族なんだね。
今日も誰かのために。
仕事行ってきます。